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現役で。

現役で。_c0199462_08170216.jpg
この本は以前にも取り上げたと思う。
小野セツローさんの本。

早川ユミさんのお舅さん。小野哲平さんのお父上。

哲平さんは若い頃はレントゲン技師をしながら洋画を描いていた。
最初は画壇にも所属してた正真正銘の画家。
画壇の方は途中で抜けたそうだ。
閉鎖的な世界だからいろいろあるんだろうと思う。

抜けても絵を描くことは続けていて
退職してからは腕のいい技師さんだったので
時折指名されてレントゲンを撮ることもあったらしいけど
基本は洋画家。


でもある時脳梗塞か何か脳の病気に襲われて
手に後遺症が残ったらしい。
私がセツローさんを知ったのはそのずっとあと。

後遺症を克服すべくリハビリを兼ねて
土人形を作ったり
木の枝を削ってかんざしを作ったり。

皮肉なことにこのリハビリのメニューで生まれたモノがたくさんの人を惹きつけて
こんな風に1冊の本になった。

私が、とんぼ玉を扱いあぐねていた時
この本を見てハッとしたのです。

まったく私と視線が違う。見方が違う。

難しいと思っているとんぼ玉がものすごく魅力的で柔らかいかんざしに生まれ変わっている。

かんざしを入れる袋にはセツローさんの手書きの絵が添えられているが
それは全部違っていて一つ一つのかんざしに合わせて描かれたもの。

心を込める。思いを込める優しい眼差しがそこにあって。。

少ないセツローさんの言葉の中にもハッとさせられる。

ものづくりに迷いが出た時、この本を開く。

そんな1冊です。

セツローさんは昨年だったと思うけど夏に星に帰りました。
最後まで現役で。

私の理想です。

by sola-1-sola | 2018-02-07 08:28 |

小さな玉から見えてくる世界とか。


by そら
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