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救世主。

救世主。_c0199462_07492357.jpg
はじめての女の子の誕生を祝うおひなさま。

役目を終えて蔵の隅で眠っていたのがこうして表舞台に再登場して
街に活気と輝きをもたらしてくれた。

このおひなさまは
真壁の街の建造物の特徴のひとつ見世蔵という
路面の1階がお店で、上階が蔵というスタイルの建物で
いまのご当主の先代の時代諸川屋という屋号の乾物屋さんだったところのもの。

この諸川屋さんはわたしの育った家からもとても近いところにあって
子供のころは、乾物屋さんという記憶はあやふやで
煙草を販売していたように思うのですが、、、
自販機が店頭に置かれ出すと、お店の戸は閉ざされていました。

ひなまつりがきっかけになったのでしょうか
何年か前に
現当主ご夫妻が、閉ざされていた見世蔵の一階に手をいれ
素敵なギャラリー空間にかわりました。

古今ひなと呼ばれた100年ほど歴史のある雛人形と
古いお雛様の代名詞の享保雛も展示されていますが
毎年、その展示は気品をもちつつ素敵に替えてくれて
私たちの目を楽しませてくれています。

真壁には個人所有の享保雛が
いくつも現存されていてそこここでみられますが
こちらのお雛様はとても小さく端正な顔立ちで
装束もいたみがすくなく、ずいぶん状態もいいのです。

おもてなしをしたいという言葉で始まったひなまつりで
蔵でひっそりと眠っていたひなたちは
家の方たちもそれまで知らなかったものもたくさん発掘されたそうです。

忘れられていた雛が
忘れられそうになっていた街を救ってくれている。
たくさんの人と街の架け橋になって。

ひなまつりに帰るととても気持ちが安らぐのは
この優しい想いが街を包んでいるからかもしれません。

真壁のひなまつりはこちら→
ギャラリー和空間(諸川屋さん)はこちら→



by sola-1-sola | 2015-02-17 08:12 | イベント

小さな玉から見えてくる世界とか。


by そら
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